ヤマトタケル伝説をベースに描かれる「勾玉三部作」の第2弾!
胸躍る冒険、複雑に絡み合う人間模様に心が動かされる大人になってから読んでも充分に楽しめる長編ファンタジー小説です。
あらすじ(内容紹介)
双子のように育った遠子と小倶那。だが小倶那は“大蛇の剣”の主となり、勾玉を守る遠子の郷を焼き滅ぼしてしまう。「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ。剣が発動するかぎり、豊葦原のさだめはゆがみ続ける…」大巫女の託宣に、遠子がかためた決意とは…?ヤマトタケル伝説を下敷きに織り上げられた、壮大なファンタジーが幕を開ける!日本のファンタジーの金字塔「勾玉三部作」第二巻。(アマゾンより引用)
ヤマトタケル伝説をベースにした世界観
前作の『空色勾玉』は古事記のイザナギとイザナミの話がベースにありました。
大人になってから読んでも面白い本格ファンタジー小説! 勾玉3部作の第一弾【空色勾玉】
前作の続編という訳ではないのですが度々、前作の主人公の二人「水の巫女」や「風の若子」というキーワードが出たり、まほろばの都市は健在で本書で登場するまほろばの大王は前作の主人公の子孫ということになります。
また、前作から幾分、時が流れているせいか神々やら不死やら転生やらという人間離れした感が薄くなっており「神々の時代」から幾分「人間の時代」へ進んでいるといった感じか。
本書の世界観はヤマトタケル伝説がベースになってます。ヤマトタケルといえば父の命令の解釈の違いから兄を殺してしまったり、女装して忍び込み討伐を成し遂げたり、兄を殺したことから父に疎まれ各地に遠征にだされまくられたり・・・。
こんなエピソードが有名ですが本書はこれらを上手く取り入れ『勾玉シリーズ』の物語へと昇華させています。
勾玉は5つある!?各地をめぐる冒険はRPGを思わせる
明、暗、幽、顕、生、嬰、輝、闇・・・。
実は勾玉は上記の通り、8つあり、もともとは首飾りだったとか。この8つのうち人間界に降りてきたのは「輝」「闇」以外の6つ。
そして幽(あお)は前作で登場し、既に使ってしまったので現在は5つ存在します。
勾玉は4つ集めると何者にも死を、5つ集めると何者にも蘇りを与えます。
前作は勾玉は一つしか出てきませんでしたが、本書では主人公の遠子が「ある目的」を果たすために各地で仲間と出会い勾玉を探す冒険!?を繰り広げることになります。まるで古き良きRPGのような展開です(^^;)
複雑に絡み合う人間ドラマ
前作の『空色勾玉』は物語の骨子として「輝の一族」と「闇の一族」の抗争がありました。
なので、どちらが善・悪かは別にして登場人物相関図として比較的わかりやすいものだったと思います。
本書は複雑と言いますか・・・。物語の展開に応じて登場人物の立ち位置が変わる印象です。ある時は助け合い、ある時はいがみ合い・・・。
その辺りが人間ドラマを生み、長編でも飽きさせない要因ではと感じました。
気丈なヒロイン、たよりないヒーローは相変わらず!?
前作もそうでしたが本書もやはり主人公二人の恋愛は物語の重要な要素となってます。相変わらずヒロイン(女性主人公)は清々しく気丈な性格。
宮崎アニメに出てきそうなキャラクター。
一方の男性主人公はやはり最初は頼りなく我慢強い性格に描かれてます。
ダイヤモンドの原石といった感じか・・・。
二人は物語の冒頭から姉弟のように育った仲として始まり、お互いを意識しています。これは道中、色々な恋の障害が出てくるパターンですね。恋のライバルが登場したり。
さて本書はどうでしょう・・・。
まとめ
前作の『空色勾玉』読んだのが約5か月前。
結構、面白かったので続編を読みたいと思ってはいたのですが、すっかりタイミングを逃してました(^^;)
上・下巻なのでボリュームがあることと仕事の兼ね合いで少しずつ読み進めてましたので読了に2週間程度かかりましたが期待通りの読み応えのある本格ファンタジー小説を堪能できました。
1作目の『空色勾玉』はイザナギ、イザナミの話。2作目の本書はヤマトタケルの話に移り代わり、そして残るは3作目。こちらは年末年始に一気に読んでしまおうと今から考えております。
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