アート・ペッパーのおすすめ名盤5選【魅惑の演奏を聴かせる天才アルトサックス奏者】

今回はアルトサックス奏者、アート・ペッパーをおすすめ名盤とともにご紹介します。

アート・ペッパーの演奏は叙情的、哀愁、美しさという何とも魅力的な要素を兼ね備えていて日本でも大変人気のあるアルトサックス奏者です。

ただし彼の人生は波乱万丈でした…。

アート・ペッパーの紹介

生誕：1925年9月1日
出身地： アメリカ合衆国
担当楽器：アルトサックス

アート・ペッパーはジャズ史上に名を残す天才アルトサックス奏者。
しかしその人生は波乱盤上。
20代の頃から薬物にハマり、多くの時間を療養に割くことになります。

アート・ペッパー1925年生まれ。
アルトサックスは12歳の頃から始め、16歳にはすでにプロデビューした早熟の天才です。
暫くは楽団に所属し、演奏活動を行ってましたが、1950年代に入ると自身のリーダーアルバムをリリースし始めます。

ちょうどその頃、流行っていたウエストコーストジャズが叙情的でスタイリッシュなアート・ペッパーの音楽性とハマり、ジャズシーンに名を上げます。
しかし1953年には薬物で逮捕されてしまいます(^^;)

翌年の春には出所しますが、以後、アート・ペッパーの人生は薬物トラブルが付きまとうことになります。
こんな波乱の人生ですが1960年代までは音楽活動は順調でした。

多くの録音を残し、叙情的で艶やかな音色はアート・ペッパーの前期の名盤として高い人気を誇ります。

1960年代後半からは薬物依存はより一層強くなり、長い療養生活に入ります。

復活したのは1970年代半ば。
復活後のアート・ペッパーは若い頃のような歌心溢れる叙情的な演奏ではなく、前衛的な演奏スタイルで古くからのファンを驚かせます。
アート・ペッパーの演奏スタイルは薬物療養中の空白期間を挟んで前期と後期に分けれらます。

演奏スタイルこそ変わったアート・ペッパーですが当時、流行ったジャズ・フュージョンと比較すれば古き良きモダンジャズを演奏するベテランの位置づけで日本での人気が高く、初来日の際は熱狂的に迎えられ、本人も驚いたそうです。

1982年脳溢血により亡くなります。
56歳でした。
まだまだ若いですよね～。

アート・ペッパーのおすすめ名盤①

アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション+1

アート・ペッパーの代表作でもあり、ジャズ史上に残る名盤でもあります。
アルトの艶やかで哀愁漂う音色に歌心溢れるフレーズは美しいの一言。

特に1曲目の名曲中の名曲、コール・ポーター作曲『ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ』は必聴です！

バンドメンバーはアート・ペッパーをフロントに据え、レッド・ガーランド（ｐ）、ポール・チェンバース（ｂ）、フィリー・ジョー・ジョーンズ（ｄｒ）と当時、マイルスデイビスのバンドでも活躍していた実力派が揃います。

アート・ペッパーとリズムセクションを担当するメンバーは初顔合わせだったようですがそれが良い緊張感にもなり名演奏が生まれたんでしょうね～。

アート・ペッパーのおすすめ名盤②

モダン・アート

1956年、57年録音。
アート・ペッパーの前期の代表作の一つです。

アート・ペッパーの叙情的で哀愁漂う演奏が引き立つ美しいメロディの曲が多いのでジャズを聴き始めの方でもおすすめできる1枚です。

『魅惑されて』『恋とは何でしょう』が特におすすめです。

アート・ペッパーのおすすめ名盤④

12 Classic Albums 1954

アート・ペッパーの初期の名盤が一つになったお得なアルバムです。
もし『アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション』や『モダン・アート』を聴いて、アート・ペッパーを気に入ったら購入をおすすめします。

アート・ペッパーのおすすめ名盤⑤

Today

1978年録音。

こちらはアート・ペッパーの後期の名盤になります。
アルバムジャケットのアート・ペッパーも年を取ってますね(^^;)

前期と比較するとよりアグレッシブな演奏スタイルになってます。
ジャズスタンダード曲『恋人よ我に帰れ』ではアップテンポで白熱の演奏を堪能できます。

まとめ

今回はアルトサックスのアート・ペッパーをご紹介いたしました。
叙情的で哀愁漂う演奏スタイル、美しい音色というアート・ペッパー自身の演奏の特徴もそうですし選曲も美しい曲が多いのでジャズを聴き始めの方にもおすすめできます！