映画のための映画!?
豪華キャスト陣で繰り広げられる三谷幸喜監督が送る傑作コメディ!
あらすじ(内容紹介)
「命が惜しければ、五日以内に幻の殺し屋“テ゛ラ富樫”を見つけて来い!」 街を牛耳るホ゛ス・天塩(西田敏行)の愛人・マリ(深津絵里)に手を出してしまった手下の備後(妻夫 木聡)。命の代償に伝説の殺し屋“テ゛ラ富樫”を連れて来ると誓うが、期日が迫ってもテ゛ラは見つから ない。窮地に陥った備後が取った苦肉の策は、無名の俳優村田大樹(佐藤浩市)を雇って、殺し屋に 仕立てあげることだった。 まるで映画のセットのような不思議な港町、守加護(すかご)で、すべてを映画の撮影だと信じ、伝説 の殺し屋を演じ続ける村田。その俳優を本物の殺し屋だと勘違いし、雇ってしまう天塩。そして、自 分の命を賭けて、2人の男をだまし通そうとする備後。果たして、<彼ら>と<彼らに巻き込まれて いく人々>の運命は一体どうなるのか!? (アマゾンより引用)
何といっても豪華キャスト陣!
主要キャストに佐藤浩市、妻夫 木聡、深津絵里、西田敏行、 綾瀬はるか、小日向文世 寺島進 、戸田恵子 、伊吹吾郎・・・これだけでもすごいのですがチョイ役として寺脇康文、 谷原章介、中井貴一、 鈴木京香 、香川照之、 天海祐希、 唐沢寿明、香取慎吾・・・とまぁ、どの方も普通に主演張れる俳優さんばかりです。
これだけの俳優さんを一挙に集めることができるなんていつもながら三谷監督はすごいなと思います。
練りに練られた脚本、しかし軽い気持ち楽しめる
備後(妻夫 木聡)に騙され、伝説の殺し屋を演じる主人公の村田大樹(佐藤浩市)。演技も台詞も全てアドリブなんですが何故か周囲とうまくかみ合ってしまう・・・。
かみ合ってしまうが故に村田も映画の撮影と信じて疑わないし、周囲も本物の殺し屋だと信じていく。なんかアンジャッシュの「勘違いコント」にも通じるような・・・。しかし、そこは三谷監督。ちょっとした感動や非哀を織り交ぜ、先が読めそうで読めない展開にじわじわとハマってしまいますね。
また決して壮大な物語ではなくリアリティもないので軽~い気持ちで観れるのも良いですね。
中年男性の哀愁
哀愁といってもとてもコミカルに描かれているのですが(^^;)
前述しましたこの映画は無駄!?と思うほど豪華キャストが目白押しなのですがその中でも主演の佐藤浩市が良い味を出してます。佐藤浩市演じる無名の俳優村田大樹は、昔に観た、たった1本の映画の影響で俳優を志すが未だ目が出ず・・・。
同期や売れっ子俳優にバカにされ嫌気がさしていた時に舞い込んだいかにも怪しい自主制作映画の主演の話。最後のチャンスとばかり挑んだ映画は実は騙されていて・・・。
普通なら「これおかしいだろ!?」と気づくところも最後のチャンスと思えばこそ信じてしまう、そんな哀しくも滑稽な役柄です。
しかし、それでいて夢に熱く実直な人柄にも描かれており、とても好感が持てました。まぁそのギャップがオモシロ要素の一つなんでしょうけど(^^;)
終盤には彼の役者に対する一途な想いが垣間見れる感動シーンもあり、グッとくるものがありました。
まとめ
三谷さんの映画は正直、衝撃的ってほどではありませんが安心して楽しめる映画だなと改めて感じました。ほとんどがスタジオでの撮影と思われ、「都会の喧騒」やら「豊かな自然」等のリアリティな描写は皆無。まるで舞台を観ているような感覚にもなりますが私はそれはそれで嫌いではありません。映像美云々というより役者の魅力と脚本が売りの映画だと思うので。休日の昼下がりに気軽に楽しむの良い作品ではないでしょうか。
それにしても佐藤浩市は三枚目を演じても格好良いですね。100分の1でもいいのでその格好良さにあやかりたいです(^^;)
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