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オーケストラ!【映画感想】落ちぶれた楽団と美人ヴァイオリニストのハートフルコメディ

映画【オーケストラ!】の感想です。

2010年のフランス映画。

今ならAmazonプライムビデオで無料で観れます(2017年2月8日現在)

「ジャンルを問わず音楽が好きな方」

「挫折から起死回生の大逆転劇が好きな方」

「予定調和の安定したコメディが好きな方」

のおススメできる映画です(^^)

※後半はネタバレを含みます。

目次

あらすじ(内容紹介)

劇場清掃員として働くさえない中年男アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコブ)は、かつてはロシア・ボリショイ交響楽団で主席を務めた天才指揮者だった。彼は、共産主義時代、“ユダヤ主義者と人民の敵”と称されたユダヤ系の演奏家たち全員の排斥を拒絶し、名声の絶頂期に解雇されたのだった。ある日、清掃中にアンドレイは、1枚のFAXを目にする。それは、演奏を取りやめたサンフランシスコ交響楽団の代わりに、パリのプレイエルに出演するオーケストラを2週間以内に見つけたいという内容だった。その瞬間、彼は、かつての仲間を集めて偽のオーケストラを結成、ボリショイ交響楽団代表としてパリに乗り込むことを思いつく。

(Amazonより引用)

取り扱っているテーマは重い部分(反戦)もありますがコメディタッチで描かれており、登場人物に落ちぶれた感はあっても悲壮感があまりないので楽しく観れる映画です。

かつて天才指揮者でしたが今は劇団清掃員として働く主人公アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコブ)があるファックスをきっかけにかつての仲間を集め、偽オーケストラでパリへ乗り込む・・・。

こんなドタバタコメディではありますが三谷映画のようなきめ細やかな伏線はなく、一応はハラハラさせる場面もありますが、先を予想できる範囲で安心して観ることができる映画という印象です。

アンドレイ達は今回の出演交渉において美人ヴァイオリニストのアンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)の客演を条件に付けます。

アンドレイとアンヌ=マリーとの関係性も最初からただならぬ雰囲気を醸し出してますが、物語は謎のまま進められます。

しかし、その謎も何となく予想できる範囲内(^^;)

落ちぶれた楽団の起死回生の大逆転劇を予想を裏切らない!?ストーリーで安心して楽しめるハートフルコメディ映画ですね。

それだけならありふれたコメディ映画で終わってしまうのですが、本映画『オーケストラ』の一番の見どころは最後の演奏のシーン。

30年間のブランクがあった仲間たちと、そしてソリストとして指名したアンヌ=マリーとのオーケストラはどのような演奏になるのか・・・。

音楽好きにとっては本映画のすべてを集約したこの演奏を聴いて大感動です(^^)

以後はネタバレを含みます。

三つの見どころ

見どころ① パリでの演奏にこぎつけるまでのドタバタ

かつては天才指揮者と言われたアンドレイ。

当然、その仲間もかつては一流です。しかし、30年間の月日が流れており、今では楽器すら売ってしまった仲間もいる始末。

交渉役を頼んだ人物も30年前にアンドレイたちの演奏中に乗り込み、皆を解雇に追いやったKGBの人間で何となく信用できない・・・。

何とか昔の仲間を探し、説得しパリに向かったは良いものの仲間たちは自分たちの観光やビジネスを優先し、リハーサルにこない等トラブル続き。

そしてコンサート当日はたまたまパリに旅行に来ていたロシア・ボリショイ交響楽団の支配人に今回のことがばれてしまいます(^^;)

コンサート当日には何とか全員揃いますがリハーサルもろくにしないで30年ぶりの演奏・・・。

こんな状態で彼らの演奏は果たして成功するのでしょうか!?

見どころ② 美人ヴァイオリニストと主人公たちの関係

アンドレイが契約の際に条件に出したのが人気ヴァイオリニストのアンヌ=マリーをソリストとして迎え入れること。

彼女のマネージャー兼育ての親であるギヴォンヌは執拗に断るし、アンヌ=マリーは昔から主人公と共演したかったと言ってるし、主人公の友人サーシャは「このことは絶対アンヌ=マリーには言うな!」と主人公と話をしています。

アンドレイとのディナーのシーンでアンヌ=マリーは「両親がいない」と話します。

主人公は今回、アンヌ=マリーを誘った理由を聞かれ、30年前の素晴らしい才能を持った女性ヴァイオリニスト、レアの話をします。

アンヌ=マリーは今回の演奏がアンドレイにとって、レアの代わりと悟り、出演をキャンセルしてしまいます。(実際当たらずも遠からずです・・・)

一度は断ったアンヌ=マリーを説得したのは主人公の友人サーシャとギヴォンヌ。

説得のキーワードになったのが「自分の両親についてわかるとしたら・・・」

クライマックスの演奏中にアンドレイたちとアンヌ=マリーの秘密が明かされます。

素晴らしい演奏と併せ本映画の一番の見どころと思います(^^)

見どころ③ クライマックスの演奏

演目はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲。本映画のキーワードになっている曲です。

他の方のブログのレビューを見てもこの最後の演奏のシーンを最大の見どころとして挙げていることが多いですね。

特にアンヌ=マリーのヴァイオリンは美麗の一言。

勿論、演奏は吹き替えですが・・・。表情豊かに演奏する様は観ていて清々しいです。

ちなみにアンヌ=マリーのヴァイオリンの演技指導や演奏の吹き替えを担当したのはこの方。

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サラ・ネムタヌ(Sarah Nemtanu)というフランス国立オーケストラのヴァイオリニスト。

アンヌ=マリー演じるメラニー・ロランの演技力とサラ・ネムタヌの演奏力が見事にマッチしていて臨場感あふれる本物のオーケストラの演奏を聴いているような錯覚を覚えます。

私はクラッシクにそこまで詳しくないですがとても感動する演奏でした(^^)

まとめ

フランスの映画で出演の俳優陣はほとんど知らない人ばかりだったので(^^;)

本来ならそんなに興味をそそる映画ではなかったのですが、Amazonプライムビデオで無料だし、クラッシクだけど音楽が気になるし、ジャケットのソリスト役の女優さんは美人だし・・・(^^;)

こんな軽い気持ちで観ましたが、素晴らしい内容で大満足です(^^)

私は普段、主にジャズを聴きますがクラッシクもピアノやヴァイオリンの曲は好きで、たまに聴きます。クラッシクのそれらの曲は究極に上品で美しいメロディで癒されます(^^)

でも、なかなか交響楽団が演奏するオーケストラの曲までは手が伸びてません(^^;)

「オーケストラ」となるとちょっと構えてしまうのですが、本映画のようなコメディタッチの映画で観る方が逆に気おくれしないで良いかもです。

同じ音楽(ジャンルは違いますが)を題材にした映画『セッション』も最後の演奏がキーポイントという意味では共通してました。

『セッション』おすすめジャズ映画【むしろジャズをあまり知らない人におすすめしたい】

映画のストーリー(紆余曲折)を最後の演奏に集約させ、且つ演奏中も物語が展開していく・・・。

最近は音楽好きの私にとって素敵な映画と出会えて幸せです(^^)

最後にもう一度。

「ジャンルを問わず音楽が好きな方」「挫折から起死回生の大逆転劇が好きな方」「予定調和の安定したコメディが好きな方」におすすめできる映画です(^^)

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